
【第22回】
2016年5月30日(月)~2016年6月5日(日)の出来事より
社会の状況は日々刻々と変化をしています。このコーナーで、主な出来事について、その概要を理解することに加えて、日常的に「新聞を読む」「ニュースを見る」などの習慣をつけていくようにしましょう。
≪問題1≫
政府が6月2日に閣議決定した一億総活躍プランでは、保育士の賃金を月いくら引き上げるとしているか?
① 約2000円 ② 約4000円 ③ 約6000円 |
④ 約8000円 ⑤ 約1万円 |
≪問題2≫
共同通信社が6月1、2両日実施した全国電話世論調査(第一回トレンド調査)では、安倍政権の経済政策「アベノミクス」について「見直すべきだ」「完全に方向転換すべきだ」を合わせた否定的な回答はどれだけだったか?
① 38% ② 48% ③ 58% |
④ 68% ⑤ 78% |
≪問題3≫
国土交通省が6月3日に発表した三大都市圏と主な地方都市の四半期ごとの地価動向報告(4月1日時点)では、調査対象の商業地と住宅地計99地点のうち、地価が上昇したのは何地点か?
① 69地点 ② 74地点 ③ 79地点 |
④ 84地点 ⑤ 89地点 |
≪問題4≫
厚生労働省の調査によると、生活保護を受給する世帯のうち、65歳以上の高齢者を中心とする世帯の割合は3月時点でどれだけか?
① 35.8% ② 40.8% ③ 45.8% |
④ 50.8% ⑤ 55.8% |
≪問題5≫
新潟県佐渡市で、ひな2羽の巣立ちが確認された国の特別天然記念物はどれか?
① トキ ② アホウドリ ③ コウノトリ |
④ オオハクチョウ ⑤ ライチョウ |
【解答と解説】
≪問題1≫ 解答:③
政府は6月2日、本年度の経済財政運営の基本指針「骨太方針」と、少子化対策などを盛り込んだ「ニッポン一億総活躍プラン」、「新成長戦略」など5つの政策文書を閣議決定した。
5つの文書のうち、安倍政権が目玉に位置付けるのは、子育てや介護の支援を通じて働きやすい環境を整えて経済成長につなげる一億総活躍プラン。
プランでは、保育士の賃金を平均で月額6000円引き上げる。技能や経験のあるベテラン保育士はさらに上乗せし、他産業の女性の平均月額との差額である4万円を増額。保育士同様に低賃金が指摘される介護職員は、平均で月額1万円引き上げる。必要経費は、プランの中で最大規模の約2000億円。政府は消費税財源とは別に確保する方針で、2017年度当初予算案に盛り込む考えだ。
≪問題2≫ 解答:③
調査によると、安倍政権の経済政策「アベノミクス」について「見直すべきだ」「完全に方向転換すべきだ」を合わせた否定的な回答が58.0%に上り、拡充や現状維持は計34.6%にとどまった。安倍晋三首相の下での憲法改正には、半数を超える53.6%が反対と答えた。賛成は30.9%。
内閣支持率は49.4%で不支持率は41.3%。
比例代表の投票先は自民党が28.9%と最多で、民進党の10.9%が続いた。自民党が他党をリードしたものの、37.3%は「まだ決めていない」としており、情勢は変化する可能性がある。
来年4月に予定していた消費税増税を巡り、首相が再延期を表明したことについて「政権の経済政策の失敗ではないと思う」が47.5%、「失敗だと思う」は43.1%で、意見が分かれた。
≪問題3≫ 解答:⑤
発表によると、調査対象の商業地と住宅地計99地点のうち、9割に当たる89地点が上昇した。1月1日時点の前回調査と同数。都市部の再開発や、訪日外国人の増加を背景としたホテル用地の需要などがけん引した。
三大都市圏に加え、札幌、金沢、福岡などの地方都市でも比較的高い上昇率を示した。下落地点は7四半期連続でゼロとなり、横ばいは前回から1減の10地点だった。
上昇率が最も高い「6%以上」は1増の2地点。リニア中央新幹線の開業を見据えた開発が進む名古屋駅西側の「太閤口」に、外国人観光客の宿泊施設が多い大阪市の「なんば」が新たに加わった。
≪問題4≫ 解答:④
生活保護を受給する世帯のうち、65歳以上の高齢者を中心とする世帯が3月時点で過去最多の82万6656世帯となり、初めて受給世帯の半数を超え50.8%となった。うち単身世帯が9割に上った。
厚労省の国民生活基礎調査では、高齢者世帯は約1221万世帯(2014年6月時点)で、受給世帯は約6%に当たる。高齢化が進む中、低年金や無年金で老後を迎え、身寄りもなく生活保護に頼る高齢者の貧困の深刻化が鮮明になった。
厚労省によると、全体の受給世帯数は前月より2447世帯増加して163万5393世帯で過去最多を3カ月ぶりに更新。受給者数は216万4154人で2847人増え、人口100人当たりの受給者数である保護率は1.71%だった。
≪問題5≫ 解答:①
環境省は6月1日、新潟県佐渡市で、野生下で生まれた国の特別天然記念物トキのペアに誕生したひな2羽の巣立ちを確認したと明らかにした。「純野生」のひなの巣立ちが確認されたのは、日本産が絶滅する前の1974年以来42年ぶりで、2008年の放鳥開始後は初めて。
環境省は4月21日、40年ぶりとなる純野生のひな誕生を確認。1日時点で9羽が生まれ、うち7羽の生存が確認されている。無事巣立ちを迎えたことで、本格的な野生復帰に向け、新たな段階に入ったと言えそうである。
◎次回は6月20日(月曜日)更新予定となります。
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